こんにちは。春の日差しも心地よい今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回のコラムは4回生、林瑞歩が担当いたします。
最後までお付き合いいただけると幸いです。
さて、今回のコラムのテーマは「言葉の力」です。
日本国際児童図書評議会が「あしたの本だな」というブックリストを作成したという記事を新聞で読みました。これは、生きづらさを抱える子どもたちが本と出会うきっかけを提供するという目的で作られました。このリストは少年院や少年鑑別所の職員からの要望を受け、作成されたようです。リストは2つに分かれており、「1」は本に出会うチャンスのなかった子どもや若者に向けた絵本や写真集を紹介し、「2」では読み物を中心として紹介しています。本の内容、ジャンル、難易度などを記し、それを見るだけで気になる本を探せます。
刑務所や少年院で取材を続けてきた大塚敦子さん(作家・ジャーナリスト)は、少年院入院者は「将来への希望が持てず、刹那的な生き方に走ってしまう子が多い」と話されています。このような子どもたちが本に出会い、変化していく姿を目にしたそうです。「いままで表現できなかった自分の思いを、言葉にしておろせるようになる。言葉の力を持つというのは本当に大切なことです」と話されています。
絶賛就活中の私は様々な会社に日々エントリーシートを送っています。その中でも、出版社のエントリーシートには「人生の中で最も心に残っている本・漫画のタイトルと理由を教えてください」、「あなたの人生を変えた本・漫画などを教えてください」というような質問をよく目にします。私は本をたくさん読む方ではないので、いつもこのような質問にはバイブルとしている漫画の話を書くようにしています。
私自身、漫画に記される言葉に深く共感することが多々あります。共感することで自分の気持ちのあり方や表し方などを自分の中で整理することができ、次のアクションに繋げられる気がします。さらに、今まで知らなかった言葉、知らなかったこと、考えたことがなかったこと、逆に考えたことはあるけど深く自ら学ぼうとしなかったことなど、思いもよらないものとの出会いがあることが本・言葉の面白さだと感じます。
皆さんは「言葉の力」を感じた経験はありますか?その経験を聞くことでその人の心に秘められた感情が見えてくるような気がします。自分自身にこの質問を遠いかけることであの日あの時の自分の気持ちにも向き合えると思います。
最後に私が「言葉の力」を感じさせられた一節を紹介します。
「誰かを羨ましいと思うのは、他人の梅干し(背中)なら、よく見えるからなのかもしれませんね」
これは漫画『フルーツバスケット』に登場する台詞です。この漫画を読んだときにこの言葉が私の心に響いたのは、きっと誰かに嫉妬していたからなのだと思います。
言葉は人の心の拠り所になれるものだと考えます。大塚敦子さんが話されたように、「言葉の力を持つというのは本当に大切なこと」だと思います。
この記事を読んでくださった皆さんが良い「言葉」と出会えますように。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
<参考資料>
・少年院で本当の出会いを JBBYがブックリスト「言葉の力は大切」. 朝日新聞. 朝日新聞デジタル, https://www.asahi.com/articles/DA3S15609386.html?iref=pc_ss_date_article, (参照2023-04-21)
・高屋奈月, 1999, 『フルーツバスケット』(2), 白泉社.
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