こんにちは。今回、初めてコラムを担当させていただきます、Bridge fo Children, KGU2回生の鵜野芽依です。

月日が経つのは早いもので、5月も下旬となり梅雨の季節が近づいてまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 

さて、突然ですが皆様は「ヤングケアラー」という言葉をご存知でしょうか?

私は以前まで何となく耳にしたことがあるという程度でしたが、先日たまたま試聴していた番組で、彼らの過酷な現状を知りました。彼らのメッセージを受け、今私にできることは少しでも多くの人にヤングケアラー達の現状を知ってもらうことだと感じたため、今回のコラムではヤングケアラーについて綴らせていただきたいと思います。

 

ヤングケアラーとは、主に家族の介護やケア、身の回りの世話を担う18歳未満の子どものことを指します。近年、晩婚化が進んできた日本では、高齢出産が増加し、子どもが成人を迎える前に親が何らかの病気にかかるケースが多くなってきました。そのため、国内でのヤングケアラーの数は年々増加傾向にあります。

では、ヤングケアラーに関する最も重要な問題は一体何なのでしょうか?

 

それは、ヤングケアラーである彼らが「SOSを発信できない」というところにあります。さらに正確に言えば、彼らは物心がついた頃から家族の介護をしているため、「誰かに相談する」という発想に辿り着くことができないのです。彼らにとって、家族の介護をすることは「当たり前」のことなのです。そもそも、多大な負担があるにもかかわらず、自分がヤングケアラーであるという自覚を持っていない子ども達も多くいます。そんな彼らは周りの人から「大丈夫?」と聞かれても、それが日常であるので「大丈夫」と答えてしまうのです。そして、家族の介護に明け暮れるうちに、学校での勉強は疎かになり、気が付けば彼らは社会からどんどん孤立化してしまいます。

 

このような現状の中で、彼らを助けるためには何が必要でしょうか?それは、大人である私たちがしっかりと子ども達の変化に対してアンテナを張るということです。また、彼らがヤングケアラーであることを知った時に、「頑張ってて偉いね」という言葉だけで終わらせないことです。

 

番組の中で、小学生の頃から約30年に渡って母親と祖母の介護をし続けた男性は、「周りの人は、おせっかいでもいいので積極的に関わっていってほしい」と述べていました。ヤングケアラーである彼らが、いつどのようなタイミングで心を開くのかは本人たちにも分かりません。それ故に、常に周囲が見守り続け、声をかけ続けるということがとても重要になってきます。そのようなアプローチを続けていくことで、いつか彼らの中で「この人には話してみようかな」といったタイミングが出てくる可能性があるかもしれないからです。それをキャッチすることができれば、私たちは彼らのSOSに気付き、支援の手を届けることができるでしょう。

 

目に見えないSOSに気付くというのは非常に難しいことかもしれません。しかし、このような過酷な現状があるということを知っておくだけでも、小さな変化を生み出すことに繋がると私は信じています。

このコラムが少しでもSOSを発信することのできないヤングケアラー達への理解、そして助けになることを願っています。

 

最後までお付き合い頂きありがとうございました。

 

ヤングケアラー いま大人がすべきこと NHK クローズアップ現代+

https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4544/index.html