「日常生活に潜むジェンダーバイアス」2022/11/25

皆さんこんにちは。

Bridge for Children, KGU3年生の鵜野芽依です。

 

今月の上旬には早くも立冬を迎え、そろそろ冬支度の季節がやって参りましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

今回のコラムは私が担当いたします。拙い文章ではありますが、最後までお付き合いいただけると幸いです。

 

さて、皆さんは「ジェンダーバイアス」という言葉をご存知でしょうか?

ジェンダーバイアスとは、「男らしさ」や「女らしさ」などの 男女の役割に関する固定的な観念や、それに基づく差別・偏見・行動などのことです。

私はこの言葉を以前から耳にすることはありましたが、先週履修している科目の授業でさらに詳しく学ぶ機会があったため、今回のコラムにて、そこで学んだことを皆さんと共有させていただこうと思います。

 

かつて「男尊女卑」という言葉が浸透していたほど男女格差のあった日本では、社会における様々な男女不平等の問題が見直され、現代では確かに教育や職業などの面において、その数値の差は縮まってきています。

しかし、ジェンダーバイアスは必ずしもその数値に伴い、なくなっていくものではありません。

なぜなら、「バイアス」というものは私たちの思考や思い込みによって生み出されるものだからです。

 

「女の子なんだから、大人しくしてなさい」「男の子なんだから、泣かないの」などといった言葉に聞き覚えはありませんか?

これらの言葉はまさに「女の子、男の子なんだからこうあるべきだ」という思い込みや偏見から生まれたジェンダーバイアスです。

他にも、「男の子なんだからこれくらい奢ってよ」とか「女の子なんだから料理できるでしょ」というような言葉は時々耳にすることがありますよね。

しかし、ここで一度立ち止まって考えてみてください。

これらの行動は、本当に彼らが女の子、男の子であるからできる、またはしなければならないことなのでしょうか?

 

また、ジェンダーバイアスは言葉に出さなくても、私たちの心の内側に潜んでいることもあります。

例えば、私はバスに乗って大学に通っているのですが、その日のバスは女性の方が運転手でした。

そのことに対して私は、「女の人なのにすごいなぁ」と感心してしまいました。

しかし、女の人だからといってバスの運転の能力が男性に劣るわけではありませんよね。

つまりこれは、私の中の「運転は男性の方が上手い」または「バスの運転手は男性である」というジェンダーバイアスから生まれた思考です。

このように、ジェンダーバイアスというものは、想像以上に私たちの日常に染み付いているのです。

 

そして、私たちが最も気をつけなければいけないのは、「自分たちもジェンダーバイアスを助長させる存在になり得る」ということです。

SNSが普及し、誰もが世界中に自由に発言できるようになった現代では、私たちも不特定多数の誰かに影響を与え得る存在になりました。

バイアスというものは無意識に私たちの中に存在します。

あなたが持っているそのスマホで何かを発信する前に、一度立ち止まってそれは誰かを自分の中の偏見によって決めつけてしまっていないか、自分の投稿によって誰かを傷つけてしまうことはないか、よく考えてから投稿してみるようにしましょう。

今まで無意識のうちに潜んでいた自分の中のバイアスに気付くことができるかもしれません。

 

https://www.city.kiryu.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/010/309/hajimeyou21.pdf